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【正義】鳩邦さんの正義とはなんなのだろうか。
パスカルは『パンセ』の中で、こう云っている。
力なき正義は無効であり、正義なき力は圧制である。力なき正義は反抗を招く、なぜなら、他には常に悪人がいるからである。正義なき力は弾圧される。ゆえに、正義と力とを結合しなければならない。また、それがためには、正しいものを強からしめるか、強いものを正しいからしめるかしなければならない。(パスカル瞑想録より)
日本をかえりみて、しみじみと思うことは正義を主張する側に力がともなわずともすれば、力によつて、悪が善として通用しているのではなかろうか、民主主義を否定するものが民主主義を口にして暴力や大嘘を振り回すものが、自由や平和を唱える。こうした姿を折りにふれてみるごとに、報道や言葉のもつ魔性に驚かされ、正義に力を、心から望むことになる。たとえどのような奇策術を使ったとしても、増悪から平和や政策は作り出されないし、闘争によって、心安らかな社会は生まれてこない。そして人生の経験の深い人ほど、人間というものは、いかに過ちを犯しがちなものであるかを人々がいかに過去の教訓から学ばなかったかを、強く感じているのである。
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